2012年10月23日
KORG TRINITY DI-TRI 使用感 & PBS-TRI インストール
いまやクラシック入りの感もあるKORGのシンセサイザーTRINITYですが、私はバリバリ現役で使っております。
ちなみに2台持っています。どちらもTRINITY Pro(76鍵)で、1台は発売当時に新品で30万位(だっけかな?)で購入、もう1台は、最近、知り合いから1.5万で譲り受けました。
このKORG TRINITYの面白いところは、もちろん当初最新鋭のタッチパネルはさることながら、実は後からオプションボードを組み入れてバージョンアップできるところです。
wikiによると、例えばこんなのがありました。
●ハードディスク・レコーダー・オプション HDR-TRI、
●プレイバック・サンプラー/フラッシュROMオプション PBS-TRI、
●SCSIオプション SCSI-TRI、
●デジタルI/Fオプション DI-TRI
●MOSS音源6音ポリオプション MOSS-TRI
●MOSS音源6音ポリオプション MOSS-TRI
DI-TRI は、音をデジタル(A-DATオプティカル)のまま出力させられるボードでありました。
そもそもTRINITYはデジタルシンセサイザーなので、内部ではデジタル処理をしているのですが、出力するときは通常シールドなどですから、すなわちアナログ変換されています。
ライブなんかではこれで問題ないのですが、レコーディングではもっとこだわりたくなります。
元々は録音の仕方にまでこだわったTRINITYのACCESS音源ではあっても、所詮はキーボード内蔵のクオリティーの高くないであろうD/Aコンバーター(デジタルをアナログにして出力する変換器)によって質を落とされて、それをシールドを介してDIなどを通して、更にもう一度A/D変換されてデジタルレコーディング、最終的にはCDデッキなどでまたD/A変換されて皆様に聞かれるわけです。
アナログ-デジタル変換の無駄の極致です!
でも、現場はホントにこういうことが多いんです。
でも、現場はホントにこういうことが多いんです。
ところが、このTRINITYには、キーボードからデジタルのままOUTすることができるボードDI-TRI を搭載することができるのです。
私はレコーディングエンジニア兼キーボーディストでしたから、普通のエンジニアがちょっと嫌がりそうな面倒なことも自分でできちゃいます。
実際に過去にレコーディングで使ったことがあります。
きっかけは、スタジオのTrinityのアナログアウトの調子が悪く、音が途切れ途切れになってしまったからなんですが、このボードDI-TRIにOpticalケーブルを繋いで、ワードクロックをTRINITY内部からレコーディングで使っているワードクロックジェネレーターなどに繋いでTrinity側でEXTERNAL(外部ワードクロック)に変更。
実際に過去にレコーディングで使ったことがあります。
きっかけは、スタジオのTrinityのアナログアウトの調子が悪く、音が途切れ途切れになってしまったからなんですが、このボードDI-TRIにOpticalケーブルを繋いで、ワードクロックをTRINITY内部からレコーディングで使っているワードクロックジェネレーターなどに繋いでTrinity側でEXTERNAL(外部ワードクロック)に変更。
結構本格的で、BNC接続で外部クロックにあわせられるのは、プロ仕様だなぁと感心したもんです。
ちょっとマニアックなのですが、デジタルはアナログのようにインとアウトを接続すれば終わりというわけではなくて、ワードクロックをどちらか一方に統一する必要があるので、このような作業が必要になります。しないと、クロックがずれて「パチッパチッ!」という音が混入します。
ちょっとマニアックなのですが、デジタルはアナログのようにインとアウトを接続すれば終わりというわけではなくて、ワードクロックをどちらか一方に統一する必要があるので、このような作業が必要になります。しないと、クロックがずれて「パチッパチッ!」という音が混入します。
で、気になる音色はといえば、これがものすごくクリアなんです。
例えばピアノのあの弦を弾くリアルな感じや録音時の空気感が、デジタルのまま送ると劣化しないんです。
TRINITYのコンセプトである“よい楽器を、よいプレイヤーが演奏したときのベスト・サウンドをよい環境で”という新思想に基づいて48kHzサンプリングしたKORGの本気が伝わってきます。
鳥肌が立つくらい、粒立ちや立ち上がりや透明感が違います。
(その時の演奏者=スタジオミュージシャンもビックリしていましたよ。)
ちなみに、このときの経験から、私の所有する2台のTRINITY Pro(76鍵)には、両方とも搭載してしまいました。
(これは、ハードウェアをインストールするだけでOKなので、軽いハンダ作業は必要ですがそんなに難儀はしませんでした。)
鳥肌が立つくらい、粒立ちや立ち上がりや透明感が違います。
(その時の演奏者=スタジオミュージシャンもビックリしていましたよ。)
ちなみに、このときの経験から、私の所有する2台のTRINITY Pro(76鍵)には、両方とも搭載してしまいました。
(これは、ハードウェアをインストールするだけでOKなので、軽いハンダ作業は必要ですがそんなに難儀はしませんでした。)
ということで、あと他にどういうボードがあるのかなと思っていたのですが、SCSI-TRIは外部ハードディスクにデータを保存できるボードだっていうけど、今更SCSI(スカジーと読む)の機器なんて売ってるか?確かにフロッピーディスクにバックアップするのはどうかと思うけど、いまいち興味がわかない。
むしろ、USB端子があれば、何かしらへのバックアップなど便利だとは思うんですが、少し時代とずれてしまった感のあるオプションです。
(ザックリ言うと、今のUSB端子は当時のシリアル端子、FIREWIRE(IEEE1394)は当時のSCSIに該当するわけです。)
むしろ、USB端子があれば、何かしらへのバックアップなど便利だとは思うんですが、少し時代とずれてしまった感のあるオプションです。
(ザックリ言うと、今のUSB端子は当時のシリアル端子、FIREWIRE(IEEE1394)は当時のSCSIに該当するわけです。)
HDR-TRIはハードディスクレコーダーの略ですが、むしろDTMのほうが操作性も優れているので不要かなぁ。
しかも、接続するHDDはこれまたSCSI仕様だから、今更探してもなかなかないだろうし。
ということで、残るMOSS-TRIやPBS-TRIに目がいくのは世の流れです。
さて、当時は各社から独自の物理モデリングという新しい音源方式が発表され、KORGではMOSS音源という名前で単音(モノシンセ)のProphecy(プロフェシー)が発表され、その後に同じくMOSS音源で同時発音数12音のZ1が発表されました。多分、どちらも激しく売れなかった機種だと思います。
これをTRINITYに搭載してしまったのです!
まずは、単音バージョンをTRINITYにSolo-TRIとして搭載し、その名もTRINITY plusとなりました。
参考までに、私の所有している76鍵のTRINITY proも、標準でSolo-TRIを搭載しております。
で、MOSS-TRIはそれを6音まで発音できるようにできるオプションなんで、相当興味はあったんですが、12音ポリのKORG Z1を試奏した時にグッとこなかった&単純に Solo-TRIの音色が6音になるだけではないらしく(別の音色になるという噂もあって)、結局乗り遅れました。別音色になる点については、単純に元のSolo-TRIの音色を読み直すだけで大丈夫とかダメとか色々噂があったのですが、結局判別するまえに入手困難なオプションになってしまいましたので、分かりません。
最後の「PBS」はプレイバックサンプラーの略で、要はサンプラーですね。
ちょっとしたサンプラーをでも、いつものキーボードに内蔵できるのであれば、それはそれで演奏の巾が広がるはずです。更に数箇所をマルチサンプリングして、実際に音源として使用することもできるのも、サンプラーの名に恥じないところです。(ただし、色々面倒な点はあるようですが…)
あと、おまけとしては、A,B,Sバンク以外にC,Dが増えます。
これ、プリセットの音色を残したままEDITした音色が使えるのではないでしょうか?
これは欲しいですよ!!
TRINITY以後は、デフォルトの音色を書き換えて保存していく方式なので、元の音に戻そうとすると フロッピーディスクから読み込み直しをしなくてはならないという不便さがありましたので。
TRINITY以後は、デフォルトの音色を書き換えて保存していく方式なので、元の音に戻そうとすると フロッピーディスクから読み込み直しをしなくてはならないという不便さがありましたので。
ということで、3年前に入手したました。
メモリー2個と小さい基盤基板です。
丁度、バンクをA→BときてCに移動するところでフリーズします。
新しいバンクCにいこうとすると不具合がでるということは、メモリの不具合か?
新しいバンクCにいこうとすると不具合がでるということは、メモリの不具合か?
とりあえず基盤基板だけ外せば、メモリーはそのままでも問題なく起動します。
どちらかが原因なのは自明です!
しかし、これは他の鳥(TRINITY)から抜き取ったものです。
そしてその鳥では、ちゃんと動作していました。
なんでだあぁぁ!!
まさか、鳥の個体を識別するとは考えずらいし。
まさか、鳥の個体を識別するとは考えずらいし。
KORGに問い合わせても、「古い機種なのでわかりませんが、普通は装着すれば完了のはずですねぇ…」とのこと。そもそも前出のDI-TRIは、装着だけで完了しました。
そして時がたつこと1年、2chで「OSを最新にバージョンアップすれば大丈夫※」との情報もあったのですが、そもそも最終OSデータが日本のKORGのサイトにないではないかぁ!
アホォ!コルグジャパン!!
これ、実はU.K.やUSAのKORGのサイトにはありまして、今年2年越しでバージョンアップしました。(別記事を参照のこと)
しかし、PBS-TRIは、やはり同じ症状のままです。
これ、チップが壊れているのかぁ?とか思いながら、毎年やってる10月のライブが終わってから本腰を入れようと考えたわけです。(ライブ前にシンセをこわして復旧できなくなると、演奏の練習以前にエライことになるからです。)
ということで、無事にライブも終わり、いざ作業です。
さて、実は2台あるうちの最近1.5万で譲り受けた予備鳥には、ラッキーなことにPBS-TRIが内蔵されていまして、正常に動くことが確認できていたので、これとメイン鳥のを入れ替えて、ボードの故障なのかメモリの故障なのか、はたまた何か他の原因なのかを探りました。
さて、実は2台あるうちの最近1.5万で譲り受けた予備鳥には、ラッキーなことにPBS-TRIが内蔵されていまして、正常に動くことが確認できていたので、これとメイン鳥のを入れ替えて、ボードの故障なのかメモリの故障なのか、はたまた何か他の原因なのかを探りました。
すると、入れ替えても同様の症状発生!
よかったぁ!ライブ前にやらなくて!!
あれれ?じゃあ、何が原因なんだろ?
よかったぁ!ライブ前にやらなくて!!
あれれ?じゃあ、何が原因なんだろ?
ということで、元の鳥に元のPBS-TRIを戻したのに、例のフリーズ状態に!
ということは、2台ともダメマシンになってしまあwせdrftgyふじこ
ということは、2台ともダメマシンになってしまあwせdrftgyふじこ
ぃやってもうたあぁああ!!!
いやいや、落ち着けよ!!
とっても前向きに捕らえれば、これはチップやメモリーの故障なんかではないことが証明されたともいえるわけです。
おぉ、ポジティブ・シンキング!
とっても前向きに捕らえれば、これはチップやメモリーの故障なんかではないことが証明されたともいえるわけです。
おぉ、ポジティブ・シンキング!
そもそも以前に他の鳥からメイン鳥に移植してきたチップ&メモリーも、今回2台の間で交換したチップ&メモリーも、インストール後に”なにか”をしなくてはダメらしいと予想できます。
で、頑張って調べましたよ。
そしたら、海外のサイトでそれらしき記事を見つけました!
そしたら、海外のサイトでそれらしき記事を見つけました!
「Mine is not a V3 but I had to do a full reset after I installed it in my Trinity before it would work properly. Mine works perfectly now.
Power off, hold ENTER + 0 while power up.
Reload your sounds. 」
つまり「全リセット」をする必要があるということ。具体的には、裏コマンドの[ENTER]キーと[0]を同時押しして、電源を入れればOKということ。注意点は、音色データはすべて消えるので、事前にフロッピーなどにバックアップを取っておくこと。恐るべし、全リセット!
果たして、これで問題なく動作するようになりました。
(普段からDIYしてると、こういうメーカーサポート終了後の対応に生きるのですね。)
おそらく、DI-TRIと違い、本体にメモリを認識させるorインスコしたメモリをリセットさせる必要があるのでしょう。
(かなり適当な分析ですが。)
何でもDIY万歳!!(普段からDIYしてると、こういうメーカーサポート終了後の対応に生きるのですね。)
あとは、以下のように音色が消えてしまっているので、
現在、TRINITY Pro(with DI-TRI + PBS-TRI)が2台あることになります。
実際に、TRINITYにAIFFなどを読み込ませて、SEチックに流してみたいなぁ。
もしくは、一発モノフレーズとか をライブで鳴らしてビックリさせたいなぁ。
そんなこともできるのかな?
う、それ以前にフロッピーディスク経由か…
また、今度やってみま〜す。
※OSのアップデートで、リセットされることもあるようです。
メイン鳥のバージョンがすでに2.4.1だったのに、更にもう一度アップデートすれば解決するかな?と思いやってみたのですが私の場合はリセットされませんでした。
ただし、別の鳥でシステム2.0.0を2.4.1にアップデートしたときは、リセットされていました。
2chで「OSを最新にバージョンアップすれば大丈夫※」との情報は、きっとこういう事例だったんでしょうね。
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この記事へのコメント
7. Posted by DIZIMUZIK 2015年10月14日 21:04
うぅ、またしても…
訂正してお詫び申し上げます。
(ありがとうございました。)
訂正してお詫び申し上げます。
(ありがとうございました。)
6. Posted by ヒフン 2015年10月14日 19:52
訂正:内臓もまちがぅていますけんど。
5. Posted by ヒフン 2015年10月14日 19:52
内臓まちがぅていますけんど。
4. Posted by DIZIMUZIK 2013年10月03日 09:51
こんにちは。
もう解決してしまわれたでしょうが、初期化フロッピーで読み込むことで工場出荷時の音色に戻ります。
この、デフォルトに戻すのに一手間かかるのは、正直うんざりしますよね。
この初期化ディスク作成用のデータも、海外のkorgサイトで入手できたと思いますよ。
もう解決してしまわれたでしょうが、初期化フロッピーで読み込むことで工場出荷時の音色に戻ります。
この、デフォルトに戻すのに一手間かかるのは、正直うんざりしますよね。
この初期化ディスク作成用のデータも、海外のkorgサイトで入手できたと思いますよ。
3. Posted by TAKA 2013年08月06日 18:35
こんにちはTAKAと申します。
実は、先日TrinityPlusをヤフオクで購入しまして、音色などをとりあえず初期化(デフォルトに)したいなと思い、こちらのページを参考にENTER+0で起動したところ。
全て同じ音になってしまいました!?!?!?
自分は単純に工場出荷時の何もいじられていない音色に戻したかっただけなのですが・・・これってどうすればよいでしょうか?
もしお分かりのようでしたらおしえていただけないでしょうか。はじめてで大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
実は、先日TrinityPlusをヤフオクで購入しまして、音色などをとりあえず初期化(デフォルトに)したいなと思い、こちらのページを参考にENTER+0で起動したところ。
全て同じ音になってしまいました!?!?!?
自分は単純に工場出荷時の何もいじられていない音色に戻したかっただけなのですが・・・これってどうすればよいでしょうか?
もしお分かりのようでしたらおしえていただけないでしょうか。はじめてで大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
2. Posted by DIZIMUZIK 2013年05月14日 14:00
> 些細なことですが、基盤ではなくて基板です。
コメントありがとうございます!
2箇所も間違えていました。というか、あまり意識していませんでした。
今後、気をつけます!
コメントありがとうございます!
2箇所も間違えていました。というか、あまり意識していませんでした。
今後、気をつけます!
1. Posted by ! 2013年05月12日 10:54
些細なことですが、基盤ではなくて基板です。