2013年10月08日

YAMAHA TG77 液晶バックライト交換&タクトスイッチ交換&内蔵電池ホルダー化

前回、KORG 01/Wの液晶バックライトとタクトスイッチ&スライダーの全交換をしたわけですが、徐々に本丸に向かいます。

そう、私の本丸は、メインマシンの1つであるYAMAHA SY77です。

そのために、サブマシンである01/Wを犠牲にする覚悟でオペしたわけですが、危なく液晶破損という失明寸前で蘇ってきたのは、以前にもこのブログで掲載しました。 

さて、お次は、本丸の前段階でYAMAHA TG77です。(じらさないで早くSY77に行けって?いやいや、ライブ本番前ですから、ヘタにいじって壊したら一大事です。ライブができません。毎年恒例の10月のライブの後に本丸SY77の施術は行う予定です。)

TG77とは、ご存知YAMAHA SY77の音源モジュール版です。
無駄に3Uもの高さをもつ筐体ですが、実は練習スタジオの関係で最近落札しました。
バンドメンバーの仕事の都合で、朝の10:00〜12:00に御茶ノ水でなくてはならず、そのスタジオには我が愛機のSY77がありません。

ということで、持ち運び可能なモジュール版TG77を、お試しということで落札。そもそも興味はあったのです。
相場より高い約1.5K円15k円でした。時にこの半額くらいで落札されているこのマシンですが、何故かヤフオクでは1ヶ月のタイミングのズレでこういうことが起こるものです。が、今回はそんなこと気にしていられませんでした。

入手した状態としては、この当時の機種にお約束のバックライト極暗&数箇所のスイッチの接触不良でした。
う〜ん、オークションのページには、スイッチの不良は記載がなかったぞ!
しかし、どうせ全交換する予定でしたので、全く問題ありません。

こんなこと言えちゃうのも、D.I.Y.のおかげです。

何でもD.I.Y.万歳!!

ということで、タクトスイッチ交換です。
sy77先日施術したKORG  01/Wに比べて高さのないスイッチです。いつものように、秋葉原の千石通商さんで購入。

さて、音源モジュールですが、鍵盤付きシンセと違ってバラシ作業がホントに楽!
鍵盤付きの場合は、ひっくり返して裏蓋を開腹して最後の最後に液晶があるのですが、モジュール版はすぐにたどり着けます。

あっけないくらいにスイッチの基盤と液晶に到達。 

ますはタクトスイッチです。
 P1000216









これだけの個数ですから、ハンダを吸い取るシュコンッってやつで筋肉痛になりそうですが、そこは持ち前の根性で乗り切ります。コーヒーをのみながら、数個ごとに腕の披露の回復を待って再開です。(って、根性使ってないじゃん!?)

で、お次は液晶バックライトです。鍵盤付きシンセの開腹を経験していると、ホントにこんなに楽に行き着いていいんでしょうかと不安になるくらいあっという間にたどり着きます。

ハンダを外して、バックライト(ELシート)を抜き出す準備です。
P1000218 
今回も黒い鉄枠も外して作業してます。

P1000220 

そういえば、なんでこれ外すんだろ?って疑問の人もいると思います。01/Wで初めてやったときは、分解すればするほど簡単にELシートを交換できるだろうということで,後先考えずに外しちゃったのですが、先日このブログで書いたとおりそれが裏目に出ましたね。ところが今回は、写真にあるように、黒い鉄枠が基板と液晶の隙間を覆っていますので、その隙間からELシートを抜き出すのに外さないと仕方ないのです。

そもそも、同じ液晶なのに、なんで違う形状なんだろう?とか思いつつも、先に進まないので、ガンバリます!

できれば次回の施術時には、この鉄枠はつけたままやってみたいもんですね!! 

P1000221 

で、液晶の台座となっている伝導性のあるゼブラゴムがずれないように気をつけて、前回も使用した鉄定規にて基板とELシートの粘着をはがしていきます。この工程がやっぱり大変だけど、前回の経験がモノをいいます。

で、抜き出したご本尊が以下のピンクのシート。
P1000222 


ほとんど、01/Wの時と同じサイズです。というか、これMDF5005NDMF5005Nですから01/Wと同じ液晶ユニットを使ってますね。同時期のシンセですから、液晶の大きさも横並びということでしょうか?

で、下側の光っているのが、私が作成したELシートです。(9V電池駆動の専用インバーターで光らせてます。)
P1000224




ここからの作業は、01/Wのときと同じですからサラっと流しますが、初めての人にはここだけでも充分に重い作業です。詳細については、ぜひ01/Wのバックライト交換の記事を参照して欲しいのですが、一応01/Wの時の復習を兼ねて記載します。(p.s. 別途、ELシート作成ページも作りました。下↓の方の”カテゴリー”で「シンセ」を選択してください。)

ELシートをカッターで同じようなサイズにカットして、 粘着性のある銅箔テープにリード線をハンダして、その銅箔テープをELシートに貼ります。私が参考にしたページと動画は、以下のリンク先です。
http://el-itylab.com/?mode=f2

で、お次はラミネート加工です。

これ、なんでラミネート加工をするのかというと、一つに両面で止めただけの銅箔テープの固定という意味もあると思いますが、最大の理由はシート裏側に電流が流れているらしいので、絶縁という大切な意味があります。ちょうど緑の基板側に電流が流れているシート面が接触するのですから、完全アウトですよね?更にELシートが湿気に弱いということにも由来しているらしく、それら3つの意味合いで”必須の工程”です。 (01/Wの時の再掲載)

この時は、近日中に予定しているSY77のELシートの分も含め、2つ同時に作成しておきました。
液晶のサイズがわかっている以上、同じ工程を分けてするのは作業時間の浪費です。 

で位置合わせです。

P1000225 実は、01/Wの時には痛恨のミスがありまして、このELシートの位置合わせを液晶の真上からしかチェックしていなかったので気づかなかったのですが、組み立ててみたあとの
演奏時には液晶は斜めから見ることになります。

意味分かります?

ちょっと想像して頂ければわかると思いますが、鍵盤は人間の前に置いて弾くので、その液晶も目の真下ではなく少し前方に位置します。すると、液晶上部の隙間に目が届くことになり、このときになってやっとELシートが
ちょっとだけずれていたことが判明しました。液晶文字部分には全部かかっているので実用上全く問題はないのですが、クオリティー的に気にならないかと言われれば気になります(笑)。あえて直すまでもないのでそのままですが、このような心残りは残したくない!!

ということで、今回はその辺も特に気を使うことにします。 

音源モジュールですので、鍵盤とは違い上から見ることが多そうです。ということは、むしろ液晶の下のチェックが大切なのかな?

一応、上下左右からのチェックを入念にし、調整。OKですので、仮組みです。

P1000226 
鉄枠のはめ込み&かしめは経験がものをいいます。ということで、ゼブラゴムに圧をしっかりかけながら鉄枠の足を曲げて戻しますと、01/Wの時のような文字切れの失敗もなく、液晶の文字がきれいに全部出ました。ということで、組み立てていきます。

P1000228 
参考までに、私は高輝度ブルーグリーン色の無機EL板を購入しちゃっているのでこの色を使っていますが、YAMAHA TG77ではデフォルトで作用されている白の発光色が無難かもしれません。というのも、この機種は文字の色が濃いブルー色ですので、 バックライトがブルー系だとかぶって少し見にくい気がします。

 とはいえ、暗くしても見れるのは、やはり便利ですね。(液晶周りのロゴやボタンが見えないところから、消灯した部屋での撮影ということがお分かりいただけますでしょうか?)
P1000227













最後に内蔵電池のホルダー化ですが、苦労の割には効果は低いかもしれません。

電池ホルダーの足のサイズが、基板の穴となかなか合わないのと、 そもそも、開腹後に基盤を
1枚外さないと内蔵電池にたどり着かないからです。鍵盤付きのように、裏ブタ開腹後にすぐに電池が見えるのならともかく、1枚基盤を外すのってどうなのって感じです。
DCF00891
 
下の写真のように、せっかくホルダー化しても下側の基板に電池があるので、上の基板を外して交換する必要が出てくるのです。(わかりにくいかもしれませんが、これは既に上の基板を外した写真です。この音源モジュールは、二枚の基盤が重なって構成されています。)どうせやるならリード線で引っ張って、ふたを開けたらすぐにアクセスできるようなところに移動したほうが、いいかもしれません。
DCF00914 
ということで、無事にミッションコンプリート!

さて、このTG77ですがフロッピーディスクドライブがないので、SY77からフロッピー経由でMIDIデータを移行できそうにありません。でもメモリーカードYAMAHA 
MCD64で行けるだろうということで事前に考えて、TG77を落札したのです。

実は、今回のライブは曲の中間部で
SE的にシーケンサー使いますので、シーケンサーが必須なのです。ということで、SY77からメモリーカードMCD64経由でMIDIデータくらい送れるだろうとタカをくくっていたのですが、いよいよSY77側のUTILITY画面でCARDを選ぶと、予想に反して音色データしか保存できない模様。

ダメじゃん!

ということで、このTG77はメンテ&チェックだけして、結局未使用保管ということになりました。まぁ、TG77はDA変換部(DAC)がSY77よりグレードアップしていて、音色がクリアというか抜けが良いなどのレビューがありますので、以前から所有欲はあったのです。これをSY77に移植できないもんかな?Trinityと一緒に使うと、どうしても音抜けが悪くてねぇ。いや、DACの後のオペアンプを交換するだけでいいんじゃない?でも、そうすると本来のSY77の音色じゃなくなるか…なんて、DIYはいろいろ悩めて楽しいですねぇ(笑)

そもそもTG77にシーケンサーって入ってるのかな?内蔵のデモ曲は流せるんだけど、これがシーケンサーとして打ち込みや読込&書き出しできるのかは不明。いや、そもそも音源モジュールだから無理だろうなぁ。デモはROMに焼いてるんだろう。

あと、MIDI BULK DUMPというのがよくわからないので、近日中に勉強してみますが…(TRINITYのモジュール版TR-RACKでは、FDDはおろか
メモリーカードスロットもないようなので、TrinityからTR RACKに音色を移行するのに必要になりそうです。そうです、実は今回はTR RACKも購入してしまったのです!!で、これも結局使わずじまい。無駄遣いの極致ですね。あれ?このブログのタイトルって何でしたっけ?まぁ、知識や経験はお金を払ってでも得るべきものですし、いずれ売ればいいのでということで、お許しください。)

次は、お待ちかねのSY77でバックライト交換に挑戦します!!
乞うご期待!! 


kis136 at 21:09│Comments(2)TrackBack(0) 音楽 | シンセ

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この記事へのコメント

2. Posted by DIZIMUZIK   2014年05月28日 20:01
ご指摘感謝します。
どちらも間違いですた!!
15k円とDMFですね!!
1. Posted by 基板   2014年05月28日 18:56
1.5k円とは破格ですね!

ちなみにMDFではなくDMFですん。

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